30代の妊活ブログ【うさこママ日記】

36歳、2歳の子育て中のママです。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が原因で不妊治療をしていたときの記録と 二人目希望のため再び始まる不妊治療の日々についての日記です。

クロミッドとエストロゲンの関係。クロミッドが黄体機能不全の改善薬に?!

クロミッドとエストロゲンの関係。クロミッドが黄体機能不全の改善薬に?!

黄体ホルモン不足はエストロゲン不足が原因?!クロミッドで改善するメカニズム

 

クロミッドは脳の女性ホルモン感知センサーに働きかけて「エストロゲン濃度が低いよ!」と騙し、多くのエストロゲンを放出させる作用のある薬です。

実はクロミッドは排卵誘発剤だけでなく黄体機能不全の改善薬に使うこともあります。

 

なぜエストロゲンを大量に出す作用のあるクロミッドが黄体(プロゲステロン)が足りない症状を改善するのでしょうか。

それを解説するためにはまず女性ホルモンがどのように生まれるかを知る必要があります。

 

女性ホルモンが生まれる順番

 

閉経していない女性は主に2つの女性ホルモンを分泌します。

 

月経初日から排卵期まで多い卵胞ホルモン(エストロゲン)と高温期を支え妊娠しやすい体を整える黄体ホルモン(プロゲステロン)です。

脳の視床下部という場所で常に血液中の女性ホルモンを監視し最適なタイミングでホルモン量を調整したり切り替えたりしています。

 

もし視床下部が何らかの理由でうまく働かなくなるとホルモン調整ができなくなり排卵障害を引き起こします。

視床下部は直接女性ホルモンを分泌しません。自分の直属の部下である下垂体に「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」という長い名前のホルモンを放って下垂体に「ホルモン出せ」と指令します。

 

指令を受けた下垂体は「性腺刺激ホルモン」を血中に流します。

このホルモンが卵巣に届くと指示された分だけの卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)などを分泌させます。

 

生理直後から低温期の終わりごろまでFSHを多く放出し、FSHが高まると卵胞ホルモン(エストロゲン、E2と略すことも)の分泌量も増えます。

まずはFSHが増え、それに引き寄せられてエストロゲンが増えます。エストロゲンは脳の視床下部で感知され、FSHの放出量を調整します。

 

異なる3種類のホルモン

 

女性ホルモンは大きく分けて3つの働きで分けることができます。

 

FSHやエストロゲンは卵胞を育てます。LHは排卵と黄体ホルモン分泌を担い、プロゲステロン(P)は妊娠しやすい体を整えます。

異なる作用のホルモン同士がその時々に応じて勢力を変え、力を合わせて妊娠環境を整えているのです。

エストロゲンは子宮内膜を厚くし卵胞をすくすく育てて元気な卵子が育つように促します。

 

いよいよ卵胞が20mmほど大きくなれば排卵の時期です。

排卵を促すために視床下部は下垂体にLH(黄体化ホルモン)を大量に出すよう促す指示を出します。

下垂体は卵巣に働きかけLHを大量に放出させます。これをLHサージと呼び、ピークから24~36時間後に排卵を促します。

 

大事に育てた卵を放出した卵胞はそのまま黄体ホルモン、プロゲステロンに変化します。

プロゲステロンは基礎体温を上げて乳腺を発達させ、水分や栄養を体内に留める働きがあります。これらは妊娠しやすい体作りに欠かせません。

 

卵胞が原料のプロゲステロンは一定期間たっぷり放出されますが妊娠しなければ供給が途絶え、やがて急速に減っていきます。

プロゲステロンが減ると基礎体温は下がり子宮内膜が保たなくなり崩れ落ちます。これが月経です。

 

クロミッドは卵胞ホルモン(エストロゲン)分泌量を増やして黄体ホルモンも活性化させます

 

クロミッドは卵胞ホルモンのエストロゲンを多く分泌させるように促す薬ですが、実はエストロゲンが少ないと黄体ホルモン(プロゲステロン)の量も減ってしまいます。

エストロゲンが少ないと卵胞が成熟しません。卵胞が十分に成熟しないと排卵を無事に終えて黄体化してもプロゲステロンを十分に放出できません。

 

そうなると高温期が不安定になる、妊娠しにくい、妊娠しても初期流産しやすいなど深刻な症状が現れます。

黄体ホルモン不足の治療は様々で多くは黄体ホルモンを薬で補充します。足りないホルモンを外から補充することはよくある治療法で即効性があります。

 

たとえば橋本病という甲状腺ホルモン分泌が足りない症状の患者が甲状腺ホルモン剤を服用してホルモンバランスを整えれば、飲んだその場で体の不調が吹き飛ぶほどの効果があります。

しかし医師の中には「対処療法で補充するだけでなくもっと根本から働きかけたほうが良いのでは」と考える方もいます。

 

甲状腺ホルモンは自力で増やすことが難しいですが黄体ホルモンは卵胞ホルモンさえ多ければ回復します。

クロミッドは卵胞ホルモン分泌を増やすことで間接的に黄体ホルモンの量も増やすことができます。

 

黄体ホルモン不足(黄体機能不全)の治療でクロミッドを使うことも

 

クロミッドが黄体ホルモン不全の改善に使うこともある理由がお分かり頂けたと思います。

 

しかし黄体機能不全を改善する薬はクロミッドだけではありません。

多くの病院では患者の症状に合わせた黄体ホルモン剤やエストロゲン剤で対処する傾向があります。

ここではクロミッド以外の黄体機能不全の治療法をご紹介します。

 

・黄体補充療法

その名のとおり黄体ホルモンを補充する治療です。

症状に応じて黄体ホルモンの飲み薬や膣に入れる座薬、注射など様々な方法があります。

足りないホルモンを補充するので即効性があります。対処療法になりますが高温期が安定し妊娠しやすい体に導きます。黄体ホルモン不足の治療で真っ先に選ばれる方法です。

 

・LHサージを促す

排卵を促すLH(黄体化ホルモン)を人工的に急上昇させることで確実な排卵を促し、十分な量の黄体ホルモンを分泌するように促します。

排卵誘発だけでなく高温期も安定する効果が期待できます。

 

排卵期にhCG注射を打つ、またはスプレキュアなど点鼻薬でLHサージを促します。

点鼻薬よりも注射のほうが高い効果があり費用も安いですがOHSSという卵巣が腫れる症状を起こしやすいのが欠点です。

 

主力の西洋医学の療法は以上の二つです。

他には骨髄を刺激しいて卵巣の血流を改善する、血流が改善することで十分な量のホルモン分泌を促せる鍼灸などで血流改善を促す病院もあります。一つの方法だけでなく複数の治療でより高い効果が期待できることもあります。

 

黄体ホルモン注射に代わる黄体機能不全の治療法

 

クロミッドは黄体ホルモン注射の代わりになるのでしょうか。

クロミッドは高い効果がありますが一時的にエストロゲンの作用を減らしてしまう副作用があります。

 

子宮頸管粘液を減らしたり子宮内膜が薄くなることもあります。そのため連続して6周期以上は服用できません。

黄体機能不全の治療法はたくさんあるので、病院にもよりまずがまずは黄体ホルモンの服用から始まることが多いのではないでしょうか。

 

もしホルモン補充でも難しい場合にクロミッドも選択に入る可能性があります。

こればかりは病院の治療方針によるので一概に善し悪しは言えません。

 

黄体ホルモンを補充してもなかなか妊娠に至らない場合は一度はチャレンジしても良いかも、くらいの心構えでいるのが良いでしょう。

 

知識は選択肢を広げる道具にしよう

 

いざ治療するときにも前もって知識があれば客観的に判断しやすくなります。

知識に振り回されるのも問題ですが(こんな方法もあるんだ)と知っておくことでより多彩な治療法にチャレンジできる機会が増えます。

知識は道具です。道具に振り回されずにうまく使いこなしましょう。